13回目の3・11
あれから13年。
私は、震災当日は仙台駅前、翌日は仙台市内の避難所から。
発災4日目からは気仙沼からの中継を担当。
また、16年秋~20年春までOH!バンデスの「がんばろう!宮城」の
コーナーを担当していたこともあり、被災された多くの方とお話しする機会がありました。
「『頑張って』って、言われるけど、家族亡くして精一杯生きてんだよ。
これ以上、何を頑張れっていうんだ。」
「悲しみは何年かしたら『薄れる』かもしれない。でも『消える』ことは絶対にない。」
実際に伺った生の声です。
私もお話を伺うとき、今でも伺ったこの思いだけは忘れないようにしています。
そして、私は、3月に欠かさず行っていることがあります。
それは実際に被災された街に足を運ぶことです。
以前は、震災復興の今をお伝えするコーナーを担当していたこともあり
毎週、被災された街に取材に行っていました。
しかし、今は業務上、すっかりデスクワークが多くなり、取材自体に出る機会が減りました。
ですから、今は休日を利用し、いろいろな場所に伺うことにしています。
このブログにも掲載いたしましたが、一昨年は福島の浪江に。去年は石巻に。
今年はこちらに。
気仙沼大島です。13年前、大島にも津波が押し寄せました。
そして火災も発生。気仙沼からの中継で何度もその様子を伝えました。
「大島はどうなってんだ!知っていたら教えてください!!」
中継の合間、地元の方からも直接聞かれたこともありました。
あれから13年。
この日はご覧のように天気も良く、実にきれいな海・・・。
橋もかかり、港周りにはたくさんのお店があります。
夏の海水浴だけでなく1年中楽しめる観光スポットになりました。
もちろんすべてではありませんが、様々な箇所で、ハード面での復興は進んでいると感じました。
しかし、気仙沼で久しぶりに会った方が話していました。
「街もすっかり新しくなったでしょう。前より便利になったと思うでしょう。
でもね、新しくなったからいいというわけじゃないね。
13年前の方が良かったな、と思う人もいるんだよ。」
改めて、復興とは何か・・・考える機会に。
被災地の「心の復興」はまだまだこれからかもしれません。
*足を延ばして陸前高田にも行ってみました。