採用活動が、苦しい。
4月で入社23年目。
はじめて「採用活動」に参加しています。
わたしは、主にアナウンサーを志望する学生さんに向き合っています。
嬉しいことに、アナウンサーを”幼い頃からの夢”と話し、その夢に挑戦しようと受験してくださる学生さんが多くいます。
アナウンサーを志した理由に触れたり、
成し遂げたいことに触れたり…。
抱える緊張を押し殺しながら、全力で、必死に向かってきて下さる学生の皆さんの
純粋な思いに接するたび、本当に心を揺さぶられます。
そして、いま強く思うことがあります。
それは、人が人に優劣をつける、というのは
とてつもなく苦しい作業だということです。
Aさんも良いし、Bさんも良い。
もしくは…、
Aさんにはない良さが、Bさんにあり、
Bさんにはない良さが、Aさんにはある。
さぁ、Aさん、Bさん、どちらが良いと思いますか?
こんな問いの連続です。
この問いに、誰もが納得するような、
圧倒的な理由をもって答えを出すことは、ほぼ不可能です。
それでも、真摯に挑んできていただく学生さんには、真摯に応える。
その思い一つで、なかば無理やり理由を捻り出す、
これが選考作業の実態だということを、初めて知りました。
一緒に働きたいなぁ…、
仲間になってほしいなぁ…、と思う人だらけで、
ハッキリ言って、苦しいです。
こんな内実なので、
たとえ夢やぶれたとしても
どうか「否定」されたと思わないでほしい。
いま、私が一番伝えたいことです。
・たまたま、似たタイプのアナウンサーがすでに在籍していた。
・その放送局が“今”欲しいと思っていたタイプのアナウンサーと自分のタイプが、たまたま合致した、もしくは、しなかった。
結果を分けるのは、最終的には、こんなことだろうと思います。
学生時代、「就職活動は縁だよ」とよく言われました。
当時それは、不採用になったときの「励まし」程度にしか思っていませんでした。
しかし、いまは思います。
これは、縁だ、と。
そして、
まさに“たまたま”この職種に就けている自分は、
夢を追いながらも、叶わなかった人たちに対して、
恥ずかしくない仕事ができているのか、省みる機会にもなっています。
就職活動に挑む全ての学生の皆さん、
自分を発揮できることを、心から願っています!