伊野尾 慧
  • 東日本大震災の時は、どこで何をしていましたか?

     電車に乗っていて、駅に止まった時にめちゃめちゃ揺れたことを覚えています。最初は電車がぶつかったと思って、今でも覚えているくらい衝撃的でした。タクシーも捕まらず、仕事場ともマネージャーさんとも連絡がつかず。結局、母親に車で迎えに来てもらいました。そして、自宅でテレビをみて、震源地の状況が分かって。東京にいても怖い思いを抱いていたから、現地の人たちはもっとだと思います。

  • 震災後、初めて被災地を訪れた時に感じたことはありますか?

     2012年の2月頃。大学3年生の時に陸前高田に行ったのが初めてです。地震が起きてからほぼ1年がたっていたけれど、津波を受けた状況が残っていました。ようやく仮設の店舗ができたか、という頃で、大学の先生のつながりもあって、仮設の集会所のようなところに泊まらせてもらいました。地元の方がとても温かく、一緒に食べたワカメしゃぶしゃぶが印象に残っています。震災当時の話も現地の方から聞かせてもらって、「あとで車を取りに行こうと思ったけど、その車も流された」とか、明るく振る舞ってくれたけど、みんな失ったものがあることを知りました。

  • 震災当時を思い出す“スイッチ”(思い出すきっかけとなるモノ・こと)は何ですか?

     今回のような番組に関わると思い出しますし、このような番組に携われることはありがたいです。ロケで現地に行かせていただくときに思い出しますし、もっと現地に行かなきゃいけないと思っています。

  • あなたが思う被災地の10年後

     過疎化が進んでいたところに震災が起きて、人口の流出があって…。そのなかで、10年で地域の魅力を発信していて…。新型コロナで難しい状況ですが、この番組を見た方が少しでも現地に足を運んでくれるきっかけになればいいと思います。これからは東京で仕事しなければならない、という時代ではないし、場所に縛られないような形が増えてくるなかで、東北に住む方々が増えたらいいなと思います。

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